1. 授業や制作など
IDCでは、学部生はいわゆる専攻を持たず、BDes (Bachelor of Design)の学生としてさまざまな分野を学びます。興味深いのは、授業形態が日本の集中講義に近く、X月X日~X月X日の 9:30~17:30というスケジュールで行われる点です。水曜と土曜は授業がなく、金曜は通常の半分で終了します。さらに、授業がない水曜と金曜には、サブ授業のような形で短時間の講義が学期を通して開講されます。
1月に私が受講した講義は、"Theory of Animation"と通学期の"Concept Ideation in VR"です。
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Theory of Animation 最終展示作品 左から私、現地学生、マンガ学部からの交換留学生 |
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Thory of Animation 最終展示の様子 他コースの教授や学生、アニメーションコースの先輩が見に来られます |
Theoryの授業では、アニメーション作品の脚本の作り方について学びます。私はメディア表現 学部に所属していますが、ゼミで取り組んでいる「顧客と商品や企業を結びつけるストーリーを考える活動」に非常に活かせる講義でした。アニメーションはもちろん、絵を描くこと自体ほとんど未経験でしたが、メタファーを用いた脚本作成やストーリーボード作成にも挑戦しました。この講義は修士l年向けの授業だったため、専門用語が多く英語の聞き取りが難しく感じる場面もありました。しかし、教授やクラスメイトが非常にフレンドリーで丁寧に説明してくれたおかげで、7割程度は理解できたと感じています。
2. 暮らし
学内に2つある女子学生寮のうち、学部生向けの寮であるHostel 10 Phonixに滞在しています。この寮は学内でもトップクラスの立地の良さを誇り、メインゲートやレストランに近く、 IDCの校舎へも徒歩約10分で行くことができます。IITの寮は原則2人部屋ですが、留学生はl人部屋が与えられます。また、女子学生は人数が少ないためか、現地学生でもl人部屋になることがあるようです。
寮内には、1階に食堂、売店、オフィスがあり、2階以上の居住エリアには各ウイングことに共用のシャワー、トイレ、洗濯室、給水機があります。たまに給水機の水が切れていることがあるので、学内の給水機でこまめに水筒の水を補給しています。
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廊下 |
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トイレ |
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シャワー |
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給水機 |
食事については、寮の食堂の利用料をまとめて支払えば、3食+おやつが食べ放題になります。しかし、私はさまざまな場所で食事を楽しみたかったので、利用料は払わず、利用する際に1回 60ルピーを支払っています。
個人的にはHostel 10の料理が口に合わないことが多く、ふりかけを持参してこ飯にかけて食べることもあります。また、寮から少し離れた場所に安くて深夜まで営業しているカフェがあり、そこで食べることも多いです。(辛いメニューが多いので、たまに痛い目に遭います
が)
学内には生活に必要な施設がひと通り揃っており、さらにデリバリーサービスが日本よりも発達しているため、基本的に困ることはありません!食品も生活用品も約30分で寮まで届くので、とにかく速いです!
多くの人が持つインドのイメージ通り、祝日やイベントは盛大に祝われます。ただ、画面や写真を通して見るのと比べて、実際に自分の目で体験するほうが何倍も面白かったです。
私が1月に体験したイベントの中で、最も規模が大きかったのは1月26日のRepublic Dayでした。この日は、1950年にインド憲法が施行され、インドが共和国になったことを記念する日です。建物にはインド国旗の橙、白、緑の装飾が施され、各地で国旗掲揚や軍のパレードが行われます。学内でもグラウンドで式典が開かれていたので、私も見学しました。
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Republic Dayの装飾 |
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Repbulic Dayの式典 |
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寮の食事 Republic Dayの夕食(ノンべジ) |
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寮の食事 こちらは通常(べジ) |
3. 現地の様子
l月のムンバイは一年の中でも特に過こしやすい時期のようです。最高気温は正午にかけて30℃前後になりますが、夜は20℃以下まで下がります。服装は半袖Tシャツに羽織もの、または長袖 1枚でちょうど良いです。
キャンパス内外を問わず自然が豊かで、学内では野良犬や野良猫のほか、野生のリスやエキゾチックな鳥も見かけます。さらに、運が良ければ(?)ワニやヒョウにも遭遇することがあるそうです。一度見てみたい気持ちと、絶対に出会いたくない気持ちが葛藤しています。
また、インドの人たちは夜更かしな傾向があり、夜中の1時~2時くらいまで屋外でイベントが開かれていたり、スポーツやダンスの練習に励んでいたりします。子どももその時間まで起きていることがあり、驚きました。
IITの学生だからというのもあるのかもしれませんが、皆とてもエネルギッシュで、日々学問だけでなく、趣味や交友も大切にしているのが伝わってきます。
先に留学していた先輩方からの情報のおかげで、大きなトラブルにはまだ遭っていません。強いて言えば、500ルピー札を使える店が少なく、UPIが使えるようになるまではヒヤッとすることが何度かあったことと、日本の電話番号で登録したサービスをインドの電話番号に変更するのが大変だったことくらいです。
小さなトラブルは毎日なにかしらありますが、そういったハプニングもインドに来た醍醐味の一つだと感じているので、また話のネタが増えたな~と、むしろ楽しんでいます。
体調面では、胃腸が弱ったり微熱が出たりすることはありますが、今のところ大きな怪我や病気もなく過こしています。それよりも虫刺されのほうが個人的にダメージが大きいので、ムヒのようなかゆみ止めと虫除けを携帯しています。
5. 語学力
自分のスピーキングカのなさに落ち込むことがあります。インド英語の訛りにはだいぶ慣れ、聞き取れるようになってきたのですが、いざ返答しようとすると文法や単語が思い浮かばず、うまく伝えられなかったり、言葉を組み立てている間にトピックが変わってしまったりして、会話のキャッチボールがうまくいかないことが多々あります。