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投稿

Camberwell College of Arts 2025年5月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など 5月の授業では、5月17日にPeckham Levelsという場所で行われたEcholocationsという展示会で、CPPの制作物を展示することを目標に、それぞれの作品の制作やそのイベントの準備に取り組みました。 4月のマンスリーレポートでも詳しくお話ししましたが、Unit8のCritical  Practice  Project(CPP)は、「public  siteを一つ選び、その場所について調査、作品制作を行う」というものです。またこのUnitでは、個人の作品制作だけではなく、同じく作品を制作する仲間たちや、オーディエンスとの「コミュニケーション」をとることが、大きな目標として掲げられていました。そのため今回のCPPの作品では、単にその場所についての調査や記録をするだけではなく、その過程を通して、それらを更に大きな課題やテーマに結びつけ、何らかのかたちでオーディエンスに働きかけることができるような作品を制作することが求められました。 私は、そのpublic siteに、Victoria Stationを選びました。 ヴィクトリア駅は、ロンドンの主要駅の中で二番目に多い利用者数を誇り、特にロンドンで生活する人々にとってなくてはならない大切な生活拠点です。しかし、私が初めてヴィクトリア駅に訪れた時に抱いた感想は、「思っていたより空いているな」というものでした。実際に、ヴィクトリア駅のコンコースはとても広く、入り口から改札口までの動線も単純で、利用者数の割には比較的ゆとりを持って利用することができます。そして、Unit8の最初のgroup tutorialで、この感想についてをイギリス人の先生や現地で生活するクラスメイトたちに共有したところ、とても驚かれました。ロンドンで生活する人々にとって、ヴィクトリア駅というのは、「忙しさ」や「混雑」の象徴的な存在であり、私のように「空いている」「落ち着いた駅だ」などと感じたことは一度もなかったそうです。この認識のズレについて、具体的に調査してみたところ、「京都駅とヴィクトリア駅の利用者人数の差」に行き当たりました。ヴィクトリア駅では、最も利用者数が多かった年に、年間で約8500万人の利用者数を記録していますが、京都駅では、最多で約2億5000万人近い利用者を記録していたことが...
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Utrecht School of the Arts 2025年5月マンスリーレポート(芸術学部生)

1. 授業や制作など 5月20日21日に大学の方で作品を前に先生たちに向けて作品のプレゼンテーションを行う形で Artistieke Praktijkの期末の試験がありました。テストの流れは事前に自分の制作スペースに作品を展示し学校側から指定された日時に試験官の先生三人に作品を見せながら作品のコンセプトや制作して見つかった課題点などを中心に発表するものです。正直始まる前は英語での発表ということもあり、自分の伝えたいことが先生たちに伝わるのかとても不安でしたが、自分の言葉で落ち着いてコミュニケーションを取ることができたと思います。事細かく伝えようとしすぎて事前に準備した内容の3割くらいで発表の時間は終わってしまいましたが、かえって自分の意図や課題を簡潔に発表することができたと思います。後日先生たちからテストと授業全体のフィードバックを受け取りました。結果はどちらも合格の判定でした。特にテストの結果の方はInsufficient(不合格)Sufficient(合格)Good(良)Very good(とても良い)のうちGoodの判定でそれまでの不安が大きかった分、良い評価をもらいとても嬉しかったです。またコメントの方でも肯定的な反応がほとんどで大学での学びを通して得た発見や変化を第三者の目から評価してもらえたというのはどのようなものであれ嬉しいものだと感じました。 Cross Linkの授業の方でも最終のレポートを無事に出しそのフィードバックも帰ってきました。結果からいうとこちらも合格することができ一安心しました。ただこちらの評価は制作と比べてやや厳しい反応でした。具体的にはレポート課題の内容を十分に把握できていない点があったり出典の明記が甘かったりした点でした。私自身レポートは日本語でもあまり得意ではないためこの結果は予想していましたがそのことがはっきりと形になったと感じています。とはいえ肯定的な評価も多くその点に関しては苦手なりに努力したことが成果として現れたのでとても嬉しかったです。またこの課題はグループでの課題だったのですが同級生や先生と英語でコミュニケーションをとりながら一つの課題に合格できたことはとても良い経験だったと思います。   テストの後学校は卒業展示の準備のため閉まりました。ここから概ね1ヶ月間何をしたら良いのか私も少し悩みましたが自宅でドロー...

University of Kassel 2025年5月マンスリーレポート(芸術学部生)

 1.授業や制作など 授業は2週間に一度火、水曜日に担当の先生が来て、クラスのみんなと1つのトピックについて話したり、美術館に行ったりします。京都精華の選考のように出席を取ることもないですし、基本的には放置です。制作をしなくても何も言われることはありません。なので本当に授業を受けていることになっているのかとても不安です。担当教員と会うことができたら、初めに、交換留学で来ているので、帰る時には単位を取った証明になる書類が必要であることを伝えておきましょう。 僕は今のところ、ドローイング以外で作品を作っていません。ですが、7月末にルンドガンクがあるので、もうそろそろ動き出そうかなと思っています。 5月28日〜6月2日までチェコのプラハに授業の関係で滞在しました。絵画のクラスではこのように途中でクラスメイトと先生と美術合宿をすることがあります。とても美しい町で、美術館もとても大きく大量の美術品を見ました。 そのほかにも、パフォーマンスとかインスタレーションにも興味があると友達に相談すると、実際に取っていない違う授業にも参加させてもらうことができました。このように興味があることは発言していくと、参加させてもらえたりするので言ってみることをお勧めします。 あっという間に2ヶ月が過ぎました。今の時点で大学と自分の相性はあまり合ってないと感じます。かなり無法地帯であり、環境以外にも、カッセルで学ぶ生徒と美術館で作品について話しても、あまり深く美術に関わっている人は見当たりません。僕は大学で基礎的な知識や技法など学び、実際に制作をしたことがあるので、少しの息抜きにはなりますが、美術を学ぶ場所ではないので、本当に美術を本格的に学びたい場合は他の国への留学をお勧めします。僕自身も授業外はドイツ内を旅するようにしています。様々な美術館へ行き、ネタを集めています。ドイツは本当にたくさんの美術館やギャラリーがあるので日本とは比にならないほどのインプットがあります。 2.暮らし 住民登録を終えて、次はVISAの申請する日が決まり、もう少しでややこしいことが終わりそうです。4ヶ月の滞在で、VISAの申請をするのに3ヶ月かかりました。ダラダラしていたわけではなく、市役所の予約がなかなか取れないなど、ドイツが悪い部分もありました。 自分自身で1から調べて行ったことです。学ぶことを目的にドイツ...

École nationale Supérieure d’Architecture Paris-Malaquis 2025年4月マンスリーレポート(デザイン研究科生)

1. PSL大学について 入学してから知ったのですが、実はPSL大学(Université PSL)は、パリのグランゼコールと国立研究機関が主導して2010年に設立された新しい大学です。それにもかかわらず、2018年以降は世界大学ランキングのトップ50にランクインしており、世界的にも非常に高い評価を受けています。マラケ建築学校もPSLの一員であ  り、建築分野におけるフランス最高峰の学府のひとつです!PSLに所属していることで、他のグランゼコールや研究機関の豊富なリソースを活用できるのも大きな魅力です!これから留学する方には、ぜひこの資源を積極的に活用してほしいと思います。例えば、PSLの「Welcome Desk」では、住居(賃貸)に関する相談など、生活面でのサポートも受けることができます! 詳しい情報はこちらの公式ウェブサイトをご覧ください:  https://psl.eu/en/lifepsl/student-services/psl-welcome-desk #パリ中心部のラテン地区(5区)、ソルボンヌ大学群から始め、 19世紀から学者が集う場所です。各大学の入り口には聴講できる授業が貼られていて、自由に申し込んで参加できます。 Université PSL には、以下の11の機関が含まれています: コレージュ・ド・フランス、国立演劇院(CNSAD)、パリ・ドフィーヌ大学、パリ装飾芸術学校(ENSAD)、国立憲章学校、パリ国立化学学校、パリ国立鉱山学校、高等師範学校(ENS)、高等研究実務学校(EPHE)、パリESPCI、キュリー研究     所、パリ天文台PSLの連携校の授業にも参加することができるため、芸術分野に限らず、スポーツ、経済、社会科学、化学、天文学など、さまざまな分野を聴講することができます。 2. 授業や制作など 2.1. P8_Navigoland/P4_d’habitations 授業も後半に入り、現在は最終発表に向けた資料のまとめ作業に取り組んでいます。4月28日には中間発表が行われ、その後の授業では毎回、一人ずつの個人チェックが行われています。チェックは半日かけてじっくり行われることが多く、時にはゲストの先生をお招きして意見をいただく機会もあります。私は現在、「鉄道線路に穴を掘る...

Utrecht School of the Arts 2025年4月マンスリーレポート(芸術学部生)

  1. 授業や制作など 4月から5月にかけてはこちらの学校でも国王祭やキングスウィークという日本でゴールデンウェークのようなものがあったりまた仕事でスペインに出張に来ている父に同行してマドリードとマラガに赴いたりと変則的なスケジュールで動いていました。ですので作品制作のペースは先月と比べてやや落ちましたがそのなかで時間を確保しある程度作品を制作し続けることはできたと思います。またこちらの学校では5月の第三週で授業が終わり、夏季休暇に入るので現在どの授業でも学期の最終課題が出されています。内容自体は日本と比べて特別難しい訳ではありませんが色々な書類やコミュニケーションを英語でしなければならずさらにシステムが違う点も多いのでなかなか負担が大きいと感じています。ただ期末の期間が慌ただしいのは日本もこちらも同じなので一つ一つ落ち着いて対応していきたいと思います。 いくつか実際に受けている授業の具体例を出していきたいと思います。 1Artistieke Praktijkの授業は精華の実習の授業に該当するもので基本的に座学以外の多くの時間が割り当てられています。学生はファインアートの様々な分野の十人ほどいる講師の中から三人を選択し基本的にその人たちと作品について週に一度自身のアトリエで話し合うという形を取ります。私の場合はペインティングと版画とインターメディアの先生を選択しました。基本的にはアトリエで制作していれば先生が回って話しかけにきてくれるのですが時間の変更や入れ違いになることも少なからずあるのでその点は気をつけなければいけません。 2Cross Linkの授業は過去や現在の美術についての座学です。この授業では2回に分けての大きなリサーチ課題がありました。一つ目は班に別れて任意の美術雑誌を一つ選びそれらのアーカイブの記事から現代美術の潮流を話し合いプレゼンテーションで発表するというものでした。私たちの班では私自身がきて間もなく授業の要領を把握できていなかったこともありプレゼンテーションはできましたが連携が取れずあまりうまくいきませんでした。二つ目は提示されたいくつかのテーマをもとに班に分かれ細かいテーマを設定しアーティストを調べそのテーマについて考察しレポートとプレゼンテーションを行うというものでした。私はこちらの大学に在籍している韓国の同級生とともに東洋と西洋...