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École nationale Supérieure d’Architecture Paris-Malaquis 2025年5月マンスリーレポート(デザイン研究科生)

最後のマンスリーレポートはこの二つの写真で終わりたいと思います。 1. 授業と最終発表 1.1. P8_Navigoland 朝7時半に出発し、約2時間の鉄道の旅を経て、まちづくりの発表会が行われるSoupの会場へ向かいました。今回の発表は、先生がSoup市の市長と直接話し合いをしてくださり、地元の結婚式場を貸していただけることになったそうです。地域に根ざしたテーマにぴったりの場所で、「ジュリー(講評会)」を行う意味がしっかり感じられました。発表前に机を整え、午後から発表がスタート。始まる前から地元の方々が見に来てくださり、近隣の人たちとの交流ができたのもとても嬉しかったです。発表は、先生による授業紹介の後、ゲスト3人の自己紹介があり、1人10分の発表+15分の質疑応答という流れでした。質問はとても具体的で、「バス乗り場の向き」「提案の社会的価値」「周辺地域への影響」など深い内容が多く、かなり緊張しましたが、大きな学びにもなりました。また、このゼミのメンバーは手描きが好きで、集めたデータも手描きで表や図面にまとめていました。カラフルで丁寧な図面が並び、とても見応えがありました。発表が終わったのは夜遅く、帰宅はなんと深夜12時。でも、心から「行ってよかった」と思える1日でした。 ジュリー様子 模型の色をチェック         最終発表前のみんな  1.2. P4_Projets 'habitations 最終的な先生の設計案は、とてもカラフルで可愛らしく、100分の1スケールの模型にみんなで感動し、写真をたくさん撮りました。それぞれが作った模型を目の前に置きながら、平面図や断面図を使ってプレゼンを行い、非常にわかりやすい発表になりました。特に印象的だったのは、先生があらかじめ敷地模型の色やルールを統一していたことです。そのおかげで、個々の作品は異なるデザインでも、全体に統一感があり、まるでひとつの街をみんなで作り上げたようでした。 中には、ファサードにアーチを設けて道路を通したり、マンションの間に細い通路をつなげたり、イタリア‧ローマで学んだ「メイドルーム付きマンション」のアイデアを取り入れた人もいて、どの提案も工夫にあふれていました。特にベランダやファサードのデザインにこだわった人が多く、とても見応えがありました。 1.3. Fabrique ...
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École nationale Supérieure d’Architecture Paris-Malaquis 2025年6月マンスリーレポート(デザイン研究科生)

学校の学期は5月末までなので、マンスリーレポートもこれを最終回にします。 1. M2の卒展について 6/16から6/20一週間をまわて、部屋ごとに分かれて大学院の卒業発表が行いました。 #去年精華に来てたLouiseの卒業発表を見に行きました。伝統職人の工法で建物の形を探る論文でした、最終的は陶芸を媒体にアーチ構造やカーテンみたいの壁を提示してて、スタディがとても良かったです!   #また、マラケで3人しかいない、少数の台湾人の友達の論文は、子どもの遊具であるLEGOで認識される形や、その組み立てるプロセスを、いかに建築でも通用させるかというものでした。スケールの基準や完成する模型の密度を変えれ ば、手順は全然違うとおっしゃっていて、とても意味深くて面白かったです。実際に、建築が空間認識やリノベーションをする時にも、モノの転用とあまり変わらないと感じて。美大ならではの、豊富な卒展でした。   2. トラブル 後悔!これから問題になる?   今のところ特に連絡は来てないけど、、、帰る直前に、入国する時にビザの登録を忘れてたことに気付きました。ビザ申請の時に紙が挟まれていて、「外さないでください」という説明を受けていたので、ちゃんと確認してなかったんだけど、後で紙の裏に「長期学生ビザ(VLS-TS)の登録を3ヶ月以内に完了してください」と書かれてて、、、急いでサイトを見て登録できたけど、もしかしてずーっと違法滞在してたの?これで無事なのかしら?現状を確認しづらいけど、問題ないといいな、、、 到着後の流れのサイトは要チェック:  https://www.japon.campusfrance.org/ja/a-l-arrivee-en-france それと、学校が5月で終わりで、VISAが7月まで?っていうのもちょっと疑問でした。ビザの期限って、入国日から加算して6ヶ月なのか?、、、 日本は帰国猶予が1ヶ月あるけど、フランスはもっと厳しいみたい。  違法滞在になりたくないから、帰国日を早めて7/21に日本に戻ります。では、また帰国後で。   3. 旅した場所 鉄道と飛行機で南フランスとイギリスを旅してきました。  Lyonで往復、161€で、一晩/市内はチャリーで移動 Paris→Nice 飛行機194€、...

Utrecht School of the Arts 2025年6月マンスリーレポート(芸術学部生)

1. 授業や制作など 5月の20、21日の試験で学校の授業が全て終わり、5月の末日から6月の末までゲストハウスの自室にてドローイング制作の続きを行いました。朝の10時から作業を始め12時に昼食、21時半まで休憩を挟みながら一日中作業をしました。学校のように誰かが意見をくれたり友達と作品について議論をしたりする機会は大幅に少なくなってしまいましたが、その分長い期間一人になれたことで他の授業やイベントに左右されずにより集中して作品に取り組むことができたと感じています。自室はアトリエではないので使用できる画材やスペースに制限がありましたが、そもそも荷物の関係でドローイングに絞って制作していたのでかなりスムーズに自室での制作に移ることができました。余談ですが今回の留学中に描いたドローイングは抽象画だったので幾分かわざわざオランダに行って抽象画を書く必要もないのではないか、京都でもほぼ同じようなことができたのではないかと思ったこともありましたが今はオランダで様々なものに触れることでしか描けなかったドローイングも必ずあったと思います。また自分の知らない土地で慣れない言語で生活しながらも自分の中に常に絵を描きたい、表現し続けたいという思いが残り続けることを知り今後の人生において自信を持ってどのような形であれ絵を描き続けられる、表現をし続けることができると言えるようになれたと思います。そのような意味でも留学に行くという選択やオランダでした様々な選択がそのときそのときで自分なりにできることを一つずつ実行できた大変有意義な経験であったと思います。 2. 暮らし 6月の10日からのほとんどの日をドローイングに費やしたためあまり街の様子などについては詳しく書けませんが以前と変わらず穏やかな日が続いていました。気候についても適度な風と温度で非常に快適に日々を過ごすことができていたと思います。一つ懸念した点があったとすれば6月24,25に開催されていたNATOサミットの影響による治安の悪化です。帰国する26日の2日前、 24日にアムステルダムの線路周辺で何者かによる放火とみられるボヤ騒ぎがあったらしく、ユトレヒト含むアムステルダム周辺の電車が半日ほど止まりました。結果的には私の帰国にはなんの影響もなく無事に日本まで帰ってくることができたのですが少し危なかったです。これから留学される方にはこうい...

University of Kassel 2025年6月マンスリーレポート(芸術学部生)

1. 授業や制作など 基本的には自主制作です。7月末にルンドガンクが開催されるみたいなので、今はそれに向けて作品を作っています。2週間に一回(火・水曜日)に先生やクラスメイトと集まって色々な話をします。僕は一番初めの授業で見せた自分のポートフォリオを気にいってくれている人が多くて、自分の作品のことや、5月末に訪れたプラハの美術館やギャラリーの感想などを話し合いました。 全く何も話せないわけではありませんが、やはり言語力は大切だと思います。自分の作品を説明することや作品の感想、時には人の作品へのアドバイスや質問、普段から美術の世界で話している内容は、日常会話と同じぐらい大切です。できるだけ留学が始まる前に準備しておくことをお勧めします。 6 月初めから芸大の方ではなくて、学生寮の近くにある Universität の語学学校にドイツ語を学びに通っています。精華に払っている学費はカッセルと比べてとても高いので、交渉すれば無料で通えます。制作が少しずつ忙しくなりつつあるので、行ける時に行くというスタンスで通っています。 2. 暮らし 5 月末からは徐々に気温が上がってきて、薄いロン T か半袖で十分な気温です。だいたい23度ぐらい。 今月末にやっと VISA の申請に行くことができました。0から自分で調べて用意してきたものがやっと報われるような思いです。ドイツに来てから3ヶ月ギリギリになりましたが。市役所の予約がなかなか取れないなど、このような状況にしては催促な方ではあると思います。ですが、VISA  が用意されるまでは1ヶ月と少しかかるので、おそらく日本に帰ってから本当のビザの確認ができるのだと思います。なので、帰るまでは仮 VISA の用紙を持つ必要があります。 精華や大阪中之島美術館での展示などでお話させていただいていた塩田千春さんと連絡を留学前から取っていて、機会があったのでベルリンのスタジオにお邪魔させていただきました。僕は三日ほどベルリンに滞在したので、美術館だけでなくドイツの歴史などにもたくさん触れました。 3. 現地の様子 特に変わりはありません。 4. 語学の状況 上達していると思いたい。普段の1日のスケジュールの中で自主学習も含めて語学を学んでいる、触れている時間が本当に長くなった。違う言語で生活すること、美術という世界ではどのような会話が必要...

Camberwell College of Arts 2025年5月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など 5月の授業では、5月17日にPeckham Levelsという場所で行われたEcholocationsという展示会で、CPPの制作物を展示することを目標に、それぞれの作品の制作やそのイベントの準備に取り組みました。 4月のマンスリーレポートでも詳しくお話ししましたが、Unit8のCritical  Practice  Project(CPP)は、「public  siteを一つ選び、その場所について調査、作品制作を行う」というものです。またこのUnitでは、個人の作品制作だけではなく、同じく作品を制作する仲間たちや、オーディエンスとの「コミュニケーション」をとることが、大きな目標として掲げられていました。そのため今回のCPPの作品では、単にその場所についての調査や記録をするだけではなく、その過程を通して、それらを更に大きな課題やテーマに結びつけ、何らかのかたちでオーディエンスに働きかけることができるような作品を制作することが求められました。 私は、そのpublic siteに、Victoria Stationを選びました。 ヴィクトリア駅は、ロンドンの主要駅の中で二番目に多い利用者数を誇り、特にロンドンで生活する人々にとってなくてはならない大切な生活拠点です。しかし、私が初めてヴィクトリア駅に訪れた時に抱いた感想は、「思っていたより空いているな」というものでした。実際に、ヴィクトリア駅のコンコースはとても広く、入り口から改札口までの動線も単純で、利用者数の割には比較的ゆとりを持って利用することができます。そして、Unit8の最初のgroup tutorialで、この感想についてをイギリス人の先生や現地で生活するクラスメイトたちに共有したところ、とても驚かれました。ロンドンで生活する人々にとって、ヴィクトリア駅というのは、「忙しさ」や「混雑」の象徴的な存在であり、私のように「空いている」「落ち着いた駅だ」などと感じたことは一度もなかったそうです。この認識のズレについて、具体的に調査してみたところ、「京都駅とヴィクトリア駅の利用者人数の差」に行き当たりました。ヴィクトリア駅では、最も利用者数が多かった年に、年間で約8500万人の利用者数を記録していますが、京都駅では、最多で約2億5000万人近い利用者を記録していたことが...