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5月, 2025の投稿を表示しています

École nationale Supérieure d’Architecture Paris-Malaquis 2025年4月マンスリーレポート(デザイン研究科生)

1. PSL大学について 入学してから知ったのですが、実はPSL大学(Université PSL)は、パリのグランゼコールと国立研究機関が主導して2010年に設立された新しい大学です。それにもかかわらず、2018年以降は世界大学ランキングのトップ50にランクインしており、世界的にも非常に高い評価を受けています。マラケ建築学校もPSLの一員であ  り、建築分野におけるフランス最高峰の学府のひとつです!PSLに所属していることで、他のグランゼコールや研究機関の豊富なリソースを活用できるのも大きな魅力です!これから留学する方には、ぜひこの資源を積極的に活用してほしいと思います。例えば、PSLの「Welcome Desk」では、住居(賃貸)に関する相談など、生活面でのサポートも受けることができます! 詳しい情報はこちらの公式ウェブサイトをご覧ください:  https://psl.eu/en/lifepsl/student-services/psl-welcome-desk #パリ中心部のラテン地区(5区)、ソルボンヌ大学群から始め、 19世紀から学者が集う場所です。各大学の入り口には聴講できる授業が貼られていて、自由に申し込んで参加できます。 Université PSL には、以下の11の機関が含まれています: コレージュ・ド・フランス、国立演劇院(CNSAD)、パリ・ドフィーヌ大学、パリ装飾芸術学校(ENSAD)、国立憲章学校、パリ国立化学学校、パリ国立鉱山学校、高等師範学校(ENS)、高等研究実務学校(EPHE)、パリESPCI、キュリー研究     所、パリ天文台PSLの連携校の授業にも参加することができるため、芸術分野に限らず、スポーツ、経済、社会科学、化学、天文学など、さまざまな分野を聴講することができます。 2. 授業や制作など 2.1. P8_Navigoland/P4_d’habitations 授業も後半に入り、現在は最終発表に向けた資料のまとめ作業に取り組んでいます。4月28日には中間発表が行われ、その後の授業では毎回、一人ずつの個人チェックが行われています。チェックは半日かけてじっくり行われることが多く、時にはゲストの先生をお招きして意見をいただく機会もあります。私は現在、「鉄道線路に穴を掘る...

Utrecht School of the Arts 2025年4月マンスリーレポート(芸術学部生)

  1. 授業や制作など 4月から5月にかけてはこちらの学校でも国王祭やキングスウィークという日本でゴールデンウェークのようなものがあったりまた仕事でスペインに出張に来ている父に同行してマドリードとマラガに赴いたりと変則的なスケジュールで動いていました。ですので作品制作のペースは先月と比べてやや落ちましたがそのなかで時間を確保しある程度作品を制作し続けることはできたと思います。またこちらの学校では5月の第三週で授業が終わり、夏季休暇に入るので現在どの授業でも学期の最終課題が出されています。内容自体は日本と比べて特別難しい訳ではありませんが色々な書類やコミュニケーションを英語でしなければならずさらにシステムが違う点も多いのでなかなか負担が大きいと感じています。ただ期末の期間が慌ただしいのは日本もこちらも同じなので一つ一つ落ち着いて対応していきたいと思います。 いくつか実際に受けている授業の具体例を出していきたいと思います。 1Artistieke Praktijkの授業は精華の実習の授業に該当するもので基本的に座学以外の多くの時間が割り当てられています。学生はファインアートの様々な分野の十人ほどいる講師の中から三人を選択し基本的にその人たちと作品について週に一度自身のアトリエで話し合うという形を取ります。私の場合はペインティングと版画とインターメディアの先生を選択しました。基本的にはアトリエで制作していれば先生が回って話しかけにきてくれるのですが時間の変更や入れ違いになることも少なからずあるのでその点は気をつけなければいけません。 2Cross Linkの授業は過去や現在の美術についての座学です。この授業では2回に分けての大きなリサーチ課題がありました。一つ目は班に別れて任意の美術雑誌を一つ選びそれらのアーカイブの記事から現代美術の潮流を話し合いプレゼンテーションで発表するというものでした。私たちの班では私自身がきて間もなく授業の要領を把握できていなかったこともありプレゼンテーションはできましたが連携が取れずあまりうまくいきませんでした。二つ目は提示されたいくつかのテーマをもとに班に分かれ細かいテーマを設定しアーティストを調べそのテーマについて考察しレポートとプレゼンテーションを行うというものでした。私はこちらの大学に在籍している韓国の同級生とともに東洋と西洋...

IIT Bombay 2025年4月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1.  授業や制作など 四月はセメスター制の授業の終わりが近く、アニメーションの授業と  VR  スケッチの授業両方とも追い込みの時期にな    っていました。VR  スケッチの授業は、四月末に展示会があるため、その前の週に提出をし、展示には沢山の人が訪れていました。アニメーションは担当してもらっている教授との一対一での対話が増え、全ての授業には参加していませんでしたが、アニメーションの学生たちと会うことはよくありました。最後五月に入って、アニメーションの展示会に参加しました。違うプログラムとして進行していましたが、展示は是非した方がいいとアニメーションの仲間に誘われ、少しだけ私のフィルムを追加してもらいました。アニメーションと VR の二つとも、展示会で全ての課程が終わりとなりました。今振り返れば、私は卒業制作の時期もほとんど被ってなかったので、自分独自のプロジェクトを進行するより、アニメーションの人たちと同じ授業に全て参加して単位を取る方が良かったと感じます。 2. 暮らし 三月からのインドはそれまでとは代わり、耐えられない暑さになってきていました。四月からは暑くなりすぎて、大学の寮の部屋ではまともに作業ができず、研究室に行くことが多くなりました。シャワーを浴びたとしても、髪を乾かしている間に汗をかくほどでした。また後半からは、不健康な食事が増えたと感じ、果物や野菜を摂るように意識しました。野菜やサラダは、デリバリーくらいにしか良いものが無かったように感じました。食堂の朝食は安くて内容が良かったです。 3. 現地の様子 インドの友人たちと最後にパーティを楽しみました。一つはラボの、留学前からずっとお世話になっている教授の研究室で、そこでデリバリーを頼んで映画を見たりしました。もう一つはアニメーションの人たちとのパーティです。私は修士の下の学年(ジュニア)の人たちと過ごすことが多かったですが、彼らは今回のセメスターで、彼らの先輩にあたる修士の上の学年(シニア)の人たちともお別れだったので、アニメーションの修士全員のスタジオでのパーティに混ぜてもらいました。ヒンディー語を新しく教えてもらったり、ジェスチャーゲームなどをして楽しんでいました。 4. トラブル  今回の留学での 1 番の問題が四月にあり...

Camberwell College of Arts 2025年4月マンスリーレポート(マンガ学部生)

  1. 授業や制作など 4月15日から、Unit8の授業が始まりました。 Unit8の1週間の流れは、Unit7のときとおおよそ変わら ず、 月曜日:授業なし 火曜日:課題に関連するワークショップやチュートリ アル 水曜日:授業なし(人によってクラブ活動など) 木曜日:課題に関連するセミナーやアクティビティ 金曜日:課題に関連するワークショップやチュートリ アル といったスケジュールになっています。 ただ、Unit7と比較して少しだけ授業のリズムが変化しています。具体的には、ワークショップやチュートリアルが開始する時間帯がやや複雑になりました。1:1   Tutorial(一対一の面談のようなもの。課題のプランや進捗などを聞かれます。)やGroup Tutorial(数人のグループで、それぞれの作品を見せ合いながら、先生やグループメンバーからアドバイスをもらいます。)がある場合、担当の先生からTutorialの日時について書かれたメールが数日前に届きます。また、Workshopでも、Sign  up  Workshopの場合は、事前に自分の手で参加申し込みをしなければなりません。 この辺りの管理を曖昧にしていると、tutorialと他の授業の時間帯が被ったり、そもそも参加できなかった りしてしまうので、毎日メールをチェックして、時間の管理をきちんとしなければなりません。自主性を保つという点では、良いシステムだと思います。 Unit8の授業も、Unit7と同じように、初めに提示される課題を中心に進行していき ます。 Unit8の課題は次の三つです。 Exploring a public site (Critical Practice Project): public site(誰もが、いつでも利用できる場所)をひとつ選び、その場所について、調査、記録し、それらを用いて何かしらの作品を作る、もしくはパフォーマンスを行うこと。選ぶ場所は問わないが、「あなた自身が直接その場に赴いて記録する」ことが条件なので、授業期間中に実際に訪れることができる範囲の場所にすること。記録方法は、様々な適切かつ新しい方法を試し、その場所についてより意味のある情報を発見できるよう努力すること。それぞれの作品やパフォーマンスの発表は、5月17日...

University of Kassel 2025年4月マンスリーレポート(芸術学部生)

  1.   授業や制作など 交換留学と い う こ と もあ っ て 、 4 年で卒業す るつも り で 入学し た 留学生と は 扱い が 天と地ほ ど 違い ます 。 つまり と ても雑 だと いうこ と です 。 学生証や学生 のサイト(セイカポータルのようなもの) を与 えら れるだけです 。カッ セル大学の方 から 自分 が 参加するゼ ミ の 先生の メールアドレスが 与え られますが 、 教授に よ っ ては 、 授業期間が 始ま っ てから連絡が 取れ、授業参加 が1 〜2週間ほ ど 遅れて参加す る 可能性も あ り ます 。 僕自身も遅れて の 参加で した 。 出発前の オ リ エンテ ーシ ョ ン で も 、 ほと んどはカッセル大学で学ぶ生徒が多 く、 芸術学部は本当に数人で、そして、アジアから訪れる生徒もほ と ん ど いま せ ん。つまり 圧倒的少数派の存在 の中で 説明を受け ましたが 、 すでに 他の ヨ ーロ ッ パか ら ドイツ にく る留学生 と、 手続きな ど の進行状態にも差がありました。僕はまだ日本を出発 してはいない状態 でしたが 、 すでにほとんどのワーク ショッ プは埋 まっ ていて、興味のあるものはほとんど取れなかったです 。 そのほかにも書 く 気にもならないほどの不満が たく さんありますが 、と にかく自分で行動してなんとか落ち着いてきたと いう と こ ろです 。 授業や学び方が日本 と は大 きく 違 う ので不安なこ と がたくさんありますが、しっかりと現地の学生 とコミュニ ケーシ ョ ンを とって 把握していっています。例えば履修登録や、このような 教 育制度の違い など 、 過去に 留学したが 学生の マンス リ ーレポートでは 見か けませんでした 。 日本に いる時もグローバ ル 推進 グループの方も 、「 なんか大変らしいよ 」と 言 っ た具合しか把握していません。授業のこ と などに関しては実際に学校 に 行って 、 校舎の入 り 口にある館内図に先生の名前が書いてあるので 、 直接教室に行き、自分の立場を説明して、その クラスを とって いる 生徒に先生の電話番号を聞 いて 連絡す る のが一番だ と 思 います 。   制作に関 しては 、 4 ヶ ...

Paris College of Art 2025年4月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など 左:版画クラスの展示の様子;右:個人制 作 版画(Print Matters)クラス: 後半のプロジェクトは Linoprint(リノグラフ), Dry point(ドライポイント), 製本と個人制 作の四本立てでした。個人制作は、習得した技術を二つ以上組み合わせた、これまでの作品の発展形のプロジェクトです。 リノグラフはリノリウム、ソフトリノリウム、木版(これは木版画になりますが)の三種のメディウムから選び、私はソフトリノリウムにしました。課題内容はセルフポートレイトで、自分の姿を映さずに自己表現をするという条件でした。リノリウムは厚みがあるため、ローラーを通すと紙に凹凸のつくエンボス加工ができます。 ドライポイントはプラスチック板に先端が鋭利な針などで溝を掘り、溝に残ったインクを転写する手法です。細かな描写ができるので、A4 板を分割して小さなシリーズを作っている人もいました。 製本はこれまでに製作した中で使わなかったプリントを再利用し、和綴じでモノプリントをまとめました。版を折るのではなく、単一ページをまとめたかったため、第一希望としては、糊を使った無線綴じがしたかったのですが、必要な糊がないため糸で綴じる製法になりました。 個人制作は CMYK プリントとエンボス加工を利用した、写真サイズの小さなプリントシリーズにしました。テーマは家庭環境の不明瞭性で、家族旅行で撮った写真を参考画像として制作しました。この留学で初めて親元を離れ、これまであまり公にしていなかった家族との繋がりについて見つめ直しました。周囲は SNS で家族、友人の顔をそのまま投稿する人が多い中、私は家族の希望もあり一度も彼らの顔はおろか、家族と一緒にいることがわかるような投稿もしてきませんでした。存在するが可視化されない関係として、顔や人物特定には至らない抽象度の版を作り、展示では目につきやすい位置に最も薄い印刷を掲示しました。写真やガラクタが詰まった箱のイメージで展示空間を設置し、版の他にチケットや切手、スケジュール帳など旅行や生活に関連するものを散りばめました。 機械編み(Knitwear Design)クラス: 中間報告以降の個人プロジェクトであるセーター作りがいよいよ完結しました!型紙作りや、編み数の計算、そして何より所要時間の分からない実際の制作を終え、実際に...