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4月, 2025の投稿を表示しています

École nationale Supérieure d’Architecture Paris-Malaquis 2025年3月マンスリーレポート(デザイン研究科生)

1. 暮らし 左から:家前のさくら?;March é 3月になって気温が少しずつ暖かくなり、日もどんどん長くなってきました。月末には夜8時でもまだ夕日が見られるくらい、一日がとても長く感じられます。朝はジャケットが必要ですが、昼間は長袖のシャツで十分。町では半袖を着ている人も見かけます。パリの人たちは昼間の休憩がとても長く、レストランのベンチでずっとワインやビールを飲んでいる光景がよくあります。町中では桜も咲き、家の中庭の木々も活気を取り戻していて、とても気持ちが良い季節です。 最近ハマっているのは、休日にマルシェで買い物をすることです。マルシェの野菜の値段はスーパーに比べて半額くらいで、とても新鮮なのでよく通っています!パリ最大のマルシェ「Bastille」では家具やアンティークも売っていて、見て回るだけでも楽しいです。 Marchéの時間表はこちら: https://www.paris.fr/pages/les-marches-parisiens-2428 2. 授業 2.1.P8_Navigoland 町の調査が終わったあと、先生からまず「ノートブックを作るように」と課題が出されました。4つの町で見たこと・感じたことを、スケッチか文章で記録するという内容です。私は、町と町、あるいは異なるコミューンの間で起こっている不思議な現象を写真で分析していました。 Fossesの前市長を招いて町の話を聞いたり、3時間の短期プロジェクトに取り組んだりと、毎週とてもアク  ティブな日々が続きました。授業が終わって家に着くのが毎回19時半を過ぎていて、正直かなり疲れました。でも、毎週新しい課題を考えてくれる先生には感心しています。 左から:Note book;前市を招待して、話を聞くPierre Barros; 友人のスケッチ(マラケのみんな絵がうまい)   2.2.P4_ いよいよ最初の発表会!いつも通り朝から印刷を始めたものの、インクが切れたり模型が少し壊れたりと、バタバタして作品の完成には苦労しました。印刷できる場所は3階、de zone、図書館の3ヶ所もあるのに、結局みんな同じ場所に集まっていて大渋滞になりました。 制作中から驚いたのは、先生のこだわりの強さです。どんな色で作るか、模型は全員45度で1/50スケールで揃えること、作る部分も先生が細かく指...

IIT Bombay 2025年2月マンスリーレポート(メディア表現学部生)

l. 授業や制作など 今月は、履修する予定だった授業をスケジュールの都合で取り消さざるを得なくなり、大きな時間の空白が生まれるところからスタートしました。もともとの履修制度の仕組みも異なるうえ、 IDCのオフィスの方も授業に関してすべてを把握しているわけではありません。また、私自身の語学力の問題もあり、授業に関する行き違いが頻繁に起こることがありました。直接教員の方に確認できる場合は良いのですが、そもそも連絡自体が回ってきていないこともあり、そうした情報を事後的に知ることも少なくありません。それが時には大きな負担に感じられることもありました。教授にメールを送っても返信がなかなか来ない場合もあるため、今後留学される方には、授業のWhatsAppグループに早めに参加したり、教授と連絡が取りやすい手段を確認しておいたりすることを強くおすすめします。 冒頭で述べたように、授業が一つ減ったことで2月には時間的な余裕ができたため、その時間を活かして卒論の先行研究を調べたり、インドで実施予定のアンケート調査の設計に取り組んだりすることができました。インドの文化については詳しくなかったのですが、友人に食生活について質問しながらアンケートを設計する過程は、非常に良い学びとなりました。 インドにはベジタリアンが多いということは知っていましたが、ベジタリアンの中にも卵を食べる人と食べない人がいることや、宗教によっては地下に育つ植物(例えばじゃがいもや落花生)を摂取しない人がいることなど、実際にこちらに来て初めて詳しく知ることができました。 2. 暮らし 2月は授業がなかった分、さまざまな冒険を楽しみました。仲良くなった友人に誘われ、深夜0時ごろにキャンパス内の丘に登り、ムンバイの美しい夜景を眺めました。そのまま寺院まで足を伸ばしましたが、犬を連れた修験者の方に注意されてしまいました。後から知ったことですが、その寺院は夜間、女性が近づいてはいけない場所だったようです。友人も知らなかったようですが、宗教や文化が多様に混在するこの国では、一見問題なさそうなことが、実はタブーになっていることもあるのだと実感しました。インドで学ばせてもらっている身として、より一層リスペクトの気持ちを持って生活していこうと思わされた出来事でした。   また、年に一度のIITのダンスパフォーマンス発表会にも招...

IIT Bombay 2025年3月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など 三月に入ってからは履修登録をしていない授業にはあまり参加せず、寮の自室や VR スケッチの授業をするラボなどでアニメーションプロジェクトを進めていました。担当についてもらっている教授が来る日に出席しフィードバックをもらっています。 左:VR スケッチングの講義 右:担当教授の朝の授業 2. 暮らし 食事に関しては、最初にインドに来たときに比べてあまり躊躇うことなくデリバリーを注文することが多くなりました。デリバリーだと少し高くなってしまいますが(千円くらい)、学内で食べるものに限ると、どうしても野菜などのバリエーションが少ないので、あまり値段は気にしないようにして注文しています。 左:蕎麦と豆腐のサラダ  右:チャイニーズサラダ 3. 現地の様子 三月は海外ショートプログラムの学生たちと合流したりして、旅が多かったです。写真で見てもらえたらと思います。 デザイン学部の旅Holiというカラーパウダーをかけ合う祭をするために、プネのキャンプ場に行ってきました。 ハイデラバードにあるゴールコンダ要塞。   グリーンゴールドスタジオ。チョタビームというインド産の 1 番人気のアニメを作っているスタジオです。 4. トラブル  いつも使用している肌の薬がなくなったので、日本食や新しい教授に渡すためのお土産なども一緒に国際便で実家から送ってもらったのですが、色々甘くみていました。まず、当初の予定の二週間を超えても荷物が大学に届きませんでした。そこで、友達に手伝ってもらい大学内の郵便局で荷物を追跡し、ムンバイの南部の郵便局にあることがわかったのでそこへ向かい見つけることができました。しかし関税?の料金を追加で支払わなければならず、それが一万三千円、郵送代も合わせて計二万三千円ほどになってしまいました。ここまで費用がかかると知っていればやっていませんでした。 5. 語学の状況  最初の二ヶ月間と比べ、上達具合は少し落ち着いてきたかなという感じです。現地の友人らとの交流、空港や店での会話は慣れてきたのですが、やはり事務的な会話や理論的な授業などはさらに自主的な勉強が必要だと感じました。

Utrecht School of the Arts 2025年3月マンスリーレポート(芸術学部生)

1.授業や制作など 授業は座学も含めて先月から大きく変更した点はなく概ね順調に進んでいます。制作の方はこちらに来てからドローイングで形、色彩の研究を進めており毎日基本的に9時半から22時まで継続して制作を進めています。こちらに来てまもない頃は鉛筆と消しゴムを用いた幾何学的なドローイングでしたが、数を重ねるごとにさまざまな形や色彩を取り入れ試行錯誤を繰り返しながらさまざまな作品を制作することができており短い期間の中にも少しずつ作品が変化していく様子を感じることができて楽しいです。この試みは留学の期間中継続して続けていく予定で、さまざまなドローイングを積み重ねることで私たち人にとっての普遍的な美の形体を実践的に研究していく予定です。 座学の方では美術史について研究を2〜4名ほどのグループに別れそれぞれ進めています。私たちのグループでは19世紀から20世紀にかけて東洋と西洋でどのようにして文化交流が行われてきたのかというテーマを通してそれぞれテーマに関連した作家を選び、個々の事例から近現代のアートシーンを捉えるという試みをしています。英語でのコミュニケーションは日本語に比べてやや不自然にはなってしまうのですが他のメンバーも注意深くコミュニケーションを取ってくれるので基本的にスムーズに課題に取り組めていると思います。 2. 暮らし 暮らしに関しても基本的に順調に暮らしています。最近こちらの友人から古い自転車を借りることができて市内での移動が格段に便利になりました。以前なら登校にも40分ほど時間を要していたのですが自転車で通うようになってから15分ほどに短縮され大変便利に感じています。先週末はユトレヒト郊外の田園風景を自転車で見に行ってきました。天気が良かったこともあってとても良い気分転換になりました。 3. 現地の様子 主に気候に関してなのですがこちらは非常に寒暖差が激しく半袖になれるほど暑い日がきたかと思えば少し経つと気温が一桁を切る日がくるので体温調節が難しいと感じています。日本でもこの頃は三寒四温がしばらく続きますがこちらはそれよりさらに極端かつ長く続いていると感じます。体温の調整しやすい服装を着たり生活のリズムを崩さないように工夫することでこの季節を凌いでいきたいです。 学内の様子ですがこちらの学校はユトレヒト市内にキャンパスが数箇所ありファインアートの学部は Pa...

IIT Bombay 2025年3月マンスリーレポート(メディア表現学部生)

1. 授業や制作など 3月は、「タイポグラフィ」と「ストーリーの再解釈」という2つの授業を受講しました。どちらも学部1年生向けの授業で、基礎的な内容が中心でした。初めて挑戦する分野でしたが、丁寧な説明があったおかげで、なんとか理解することができました。 タイポグラフィの授業は、講義と実践が交互に行われる形式です。タイポグラフィに関する用語を学んだ後、課題を通して実際にそれを応用します。授業時間は9時半から16時までと長時間ですが、集中力が途切れそうなタイミングでコーヒーブレイク(チャイ・ブレイク?)が挟まれるため、日本で複数の講義を1日や週のうちに受けるよりも、インドのように一つのテーマに数週間集中できる授業スタイルの方が、自分には合っていると感じました。 実践課題では、ランダムに与えられたフォントを模写するものや、自分で選んだ素材を使って文字をデザインする課題などがありました。私はチョコレートの包み紙を素材に選びましたが、「普段は気に留められず捨てられるゴミの雰囲気」と「文字の可読性」を両立させることが非常に難しく、試行錯誤の連続でした。 「ストーリーの再解釈」の授業では、有名な神話や童話などを、さまざまな登場人物の視点や語り口で書き直すというエクササイズに取り組みました。インドの神話や昔話が多く題材として取り上げられたため、背景や文化的文脈の理解が難しいものもありましたが、非常に興味深く、楽しみながら学ぶことができました。 中でも印象的だったのは、男女のグループに分か れ、それぞれの視点で物語を再解釈するという実験的な取り組みがあり、ジェンダーの違いによってどのような解釈の差が生まれるのかを体感することができました。このように、ただ物語を読み直すだけでなく、他者の視点を通して物語を捉え直す経験は、とても新鮮で学びの多いものでした。   2. 暮らし 日常生活では、特に大きな変化はありませんが、体がすっかりインドに適応してきたと感じています。以前はあまり口に合わなかった学食のこ飯も、今ではとても美味しく感じるようになりました。昼間は暑いため、活動ペースを落として昼寝をし、夜に活動時間を移すといった生活リズムも自然に身についてきました。 食事についても、以前は何でも試してみないと分からなかったのですが、最近では自分の苦手な食材がだいぶ分かってきたので、注文の...

Camberwell College of Arts 2025年3月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など 3 月は、1日から17日までが授業期間だったので、その間のお話をします。 3月は、対面の授業には少し慣れ余裕ができたものの、課題の締め切りに追われた月でした。 2月のマンスリーレポートでも説明したように、Unit 全体の課題は大きく分けて、Critical Practice Project (CPP)、 Project Presentation, Personal Archive の3つがあります。また今回のCPP では、Film とPublication という二つの課題がありました。それぞれの課題の概略は、以下の通りです。 Film: 画像や音声の素材を収集し、それらを用いて 20 秒から 2 分のショートフィルムを制作する。タイトル、概略も考えること。 フィルムのトーン(雰囲気)は、哲学的、情報的、詩的、破壊的、風刺的、皮肉的なものが好ましい。映像は、物語より、視覚的な関連性を重視。 Adobe Premiere Pro を推奨。 Publication: Film に関連した出版物を制作する。 Publication と言えるもの(本、コミック、画集、ゲームなど)であれば、何を制作しても構わない。タイトル、表紙のデザイン、概要やあらすじも考えること。 完成した作品は、3月14日の Book Fair で展示する。 私は、「Division and Individual」というテーマで、一分ほどの動画と、絵本を制作しました。 Film とPublication のどちらも、授業の中で発表、課題として提出するまでの間に、それぞれ2回ほど講評を受ける機会がありました。うち1回は、グループチュートリアルといって、グループのみんなでそれぞれの作品を鑑賞しながら、アドバイスを受けたり、先生からの質疑応答に答えたりするかたちのものです。例えば、Film  のグループチュートリアルでは、制作途中のショートフィルムを見終えた後に、「この映像の尺は、短くするべきか、長くするべきか、それとも今のままで良いか。」というアンケートが生徒たちに採られ、挙手をし、またその理由を答えるというものがありました。生徒自身が、別の生徒が制作している作品に対して、直接的なアドバイスをするという体験は、精華ではあまり経験してこなかったことであったので新鮮でした。もう1回...

Paris College of Art 2025年3月マンスリーレポート(マンガ学部生)

1. 授業や制作など Midterms の内容+Final に向けて 版画クラス中間報告の様子 版画(Print Matters)クラス: 二週間で一つのプロジェクトを行い、中間報告では三つのプロジェクトのプレゼンをしました。 一つ目のプロジェクトはモノプリント版画という、版にインクや絵の具を塗布し、用紙を当ててプレスする技法でした。間にドラフト紙や布、各々任意のモチーフを挟み、紙に転写されるインクをブロッキングする手法を利用して、印刷を量産していきます。ちょうど機械編み(Knitwear  Design)の授業で作ったサンプルがあったので、糸や紙ナプキンと構成してモノプリント版画を作成しました。 二つ目は CMYK プリントで、減法混色を手動で再現する版画技法の色見本の制作でした。CMYK の四色を各自で調整し、一色ずつ刷って重ねていきます。第一版で紙に転写しきらず残ったインクを刷ったものをゴーストプリントといい、第一版に対して非常に薄い転写を残します。第一版とゴーストプリントのそれぞれを上手く利用しながら、減法混色で希望の色を再現する練習を行いました。 三つ目は CMYK プリントの本制作でした。 プラスチックのプレートに凹版絵の具を塗り、コットンや綿棒、筆を使って白く残したい部分から絵の具を取り除きます。フォトショップで参考画像を CMYK の色ごとに分解し、階調化した画像に基づいてこの作業を行います。 各色の第一版のみを重ねた本制作と、ゴーストプリントのみの薄いバージョンを作ることもできますし、青みを抑えるためにシアンのみゴーストプリントにする、という調整もできます。私は第一版をシアンとマゼンタ+イエローで分けたので、青みの強い版と温かみの強い版の二つができました。 これらの作品を中間報告で発表する形にするために、制作意図・形式をクラスでディスカッションし、意見交換を行いました。一つ目の作品群はザラザラとした質感や、同モチーフの反復であることを活かして映像作品にしました。三つ目の CMYK 本制作は、二枚の版を背中合わせと左右のどちらにも並び替えられる形で組み合わせました。最小の ZINE のような形になったのですが、受け取り手に可動してもらえるようにより小さい形で出版するのはどうかなどフィードバックがありました。中間報告はあくまでも中間なので、先生...